ケース解説

ケース面接対策:2020年末にかけて、みすゞ自動車(仮称)のトラックの売上が減少している。その理由を網羅的かつ構造的に挙げ、売上向上施策を検討してください。

コンサルティングファームのケース面接対策の問題/解答例をアップいたします。

まずは検討して、解答例をみて参考いただけるといいかと思います。

☆この記事にてわかること

  • 1ケース問題での考え方
  • 2実際のお題解説
  • 3ケース面接でのポイント

ケース面接対策の問題/解答例をアップいたします。

ケース面接の対策として、例題と解説を更新しています。フレームワークやケース面接のコツなども学ぶことができますので、ぜひ選考に活かして頂ければ幸いです。

ケース面接の練習は、グループディスカッションに活かすことができるので、難関企業を目指す方はぜひご参考ください。

今回は、戦略コンサル内定者からの寄稿記事です。

まずは検討して、解答例みていただけるといいかと思います。

現役コンサルや戦コン内定者と、『頻出ケース問題』公開しています。

ぜひご参考ください。

※就職活動、第二新卒、転職活動など、個別の支援も行っています。

今回のケース対策テーマ:2020年末にかけて、みすゞ自動車(仮称)のトラックの売上が減少している。その理由を網羅的かつ構造的に挙げ、売上向上施策を検討してください。

クライアントはみすゞ自動車(仮称)のトラック事業の事業部長とします。

①トラックの売上が減少している理由を網羅的、かつ構造的に挙げてください(5分)

②売上向上施策を検討してください。(5分)

【企業データ】

・みすゞ自動車:1916年に創業した自動車メーカー

・商用車/トラックの市場シェアは、日本の2位、グローバルで5位に入るメーカーです。

・ディーゼル車の技術に定評があります。

・年間、商用車(小型、大型車)、約50万台の販売をしています。海外では、(タイでは15万台ほど販売)ピックアップトラックなどの乗用車も販売しており、日本国内では商用車(トラック・バスなど)のみ展開をしています。

・タイを中心とする東南アジアをはじめ、中国、アフリカなどで販売をしています。(海外売上比75%)

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①トラックの売上が減少している理由を網羅的、かつ構造的に挙げてください

構造的に考えるフレームワークは、複数アウトプットを作成することができます。

面接官からも「他には?」と聞かれる場合もあるようなので、思考の幅を広げられるように経験を積むといいと思います。

ちなみに、トラックの販売は、

・直接の販売

・リース契約

の2通りがありますが、リースのシェアは大きくないと考え、今回は直接の販売をメインに検討します。

パターン(1)市場の理解をするパターン

売上の増減を分けて考えると、「市場規模」「自社シェア」の関係性を捉えることで検討可能です。

市場規模=拡大 or 維持 or 縮小
自社シェア:拡大 or 維持 or 縮小

上記の組み合わせにより、売上が上昇するパターンを把握することが可能です。

今回は「売上の減少」が生じています。世界的に、物流ニーズの高まりを考えると市場規模自体は拡大していそうです。

①市場規模=拡大、拡大率以上の売上シェアの減少

が生じていると推測ができそうです。

※この考えだけでは、「なぜ」売り上げが減少しているかの把握ができないため、別の観点からも思考を深める必要がありそうです。

→3C分析、PEST分析などを組み合わせてもいいと思います。

パターン(2)需要の因数分解で考える

いすずの売上の要素を、因数分解しながら考えることもできます。

①輸送需要→②中距離輸送率→③トラック使用率→④みすゞ選択率

という式に分けることもできます。

※「③トラック使用率」の競合として検討できるのが

・海運(長距離輸送)

・鉄道輸送(中長距離)

・その他自動車や自転車など(短距離〜)

などを挙げることができます。

①、②、③は世界的に考えると上昇(コロナ禍に限り減少)していると考えられ、みすゞ選択率の上昇に課題がありそうです。

パターン(3)マクロ〜ミクロで捉える

以下のように、マクロ〜ミクロの視点で、どのようなことが起きているかを考えることも可能です。

■世界レベル
-為替、金利、戦争、外交、イノベーション等

■国レベル
-政策、感染症等
(世界+国はPESTでも良いと思います)

■企業レベル
-3C(市場・顧客、競合、自社)+4P
※トラック市場規模はフェルミ推定可能
→各ドライバーがどのような要因で増減するかを考える

× シェア
→競合比較を4P、5forceで行う

パターン(4)消費者に届くプロセスを分解する

トラックが、消費者の手元に届くまでのフローを分けることも可能です。

その場合大きく分けると、

企画ー②調達ー③製造ー④流通ー⑤販売

上記のようなフローに分けることができます。

それぞれの課題の一連を記載します。

プロセス想定される問題点一例
企画・消費者のニーズを捉えられていない
・政治、経済、技術、社会的要因を捉えられていない
・商品が他社の方が優れている
・価格優位性が低い
調達・部品を調達できない
・値段が高い
生産・不良品比率が高い
・納期通りにものが作れない
・人員不足
流通・流通コストが高い距離が遠い/複雑化
・事故
・販路の確保ができていない
・人員不足
販売・販売員のレベルが低い
・ディストリビューターの販売インセンティブが低い

5分程度の思考時間では、上記で挙げたような大枠を挙げた上で、どこに問題がありそうか、あたりをつけて発表する程度で問題ないかと思います。

今回は、みすずの選択率が低下していることが要因として挙げられそうですが、

・ローカルのトラックメーカーが成長している

・関税の存在により、価格メリットが効きづらい

・コロナで自動車の部品や組み立てが間に合わず生産ができていない

など、原因を挙げることができるかもしれません。

この辺りは、ディスカッションをする中で、面接官と話しをしていただけるといいかと思います。

売上向上の改善策を検討してください

今回は、売上の向上を考える際に、15年程度長期視点での提案を想定します。

対象は、トラックの事業部長とします。

市場理解

・世界ではアジアを中心に拡大傾向と推測:(インフラ整備や、都市の発達、オンライン販売網の発展など、トラック需要が伸びると推測される)

・ディーゼル社の規制が2030~40年にかけて世界で実施され、ディーゼル車の市場縮小されると推測

自社

・ディーゼルエンジンに強みを持っている

・ディーゼル車がメインのため、規制に対応するトラックの開発が遅れている

・アジアを中心とする海外売上がメインの収益源

クライアント

・主なユーザーは日本製の安心・安全な車を買いたいと考える企業

・タイでは、ピックアップトラックを販売しており、一般ユーザーに取り入れられている。

施策立案

4P分析に当てはめながら施策を検討します。

競合自社
プロダクト・ディーゼル車規制に対応した電気自動車の開発を実施
・燃料電池車の開発も進行中
・燃費はあまり高くない
・ディーゼル技術の進化/クリーン化を実施
・燃料電池車の開発/量産を進める
・電気トラックの開発/量産を進める
プレイス・各地域に根ざしトラック販売を行っている
・海外展開する場合はディストリビューターとの連携が必須
・東南アジアを中心とした市場に展開。
・商社や現地のディストリビューターなどへの販売促進料を高く設定し、販売インセンティブを高める
・海外の販売会社やメーカーなどと提携し、販路拡大を検討。
プライス・他社と比較して高すぎない価格帯での展開・他社と比較して高すぎない価格帯での展開
・関税規制に対応するような商品を展開
プロモーション・展示会での販売
・現地販売店での販売
・専門誌などの広告出稿
・法人営業
・海外のスマートシティ開発を行うデベロッパー、商社などと連携して販売
・国内外のウェブマーケティング企業と連携した広告ポートフォリオの変更

燃料電池車、電気トラックの開発に関しては、

①自社独自で開発

②他社と提携して開発

③技術がある会社を買収して開発

などが考えられる。不確実性が高いため、コストをかけすぎずに行える可能性がある、②の他社と提携しての開発を選択することを示唆。

最後に

今回は、問い(1)の幅出しをメインに解説を行いました。

網羅的に/広く思考をすることが求められることがあるので、ご自身でも考えたフレームもストックしておくことをおすすめします。